不動産取引おススメ本 漫画「正直不動産」
今回のおススメ書籍のご紹介は、
マンガ「正直不動産」です。
目次
- マンガ「正直不動産」とは
- マンガ「正直不動産」を読むと良い理由
- 不動産投資をしている者からみたマンガ「正直不動産」の有用性
- マンガの世界だからではない 実際に似たようなことを体験
- 不動産投資だけでなく自宅の購入・売却などでも有効
- おわりに
- その他のブログ等リンク集
マンガ「正直不動産」とは
マンガ「正直不動産」は、不動産屋さんの裏側を垣間見ることのできるマンガです。
不動産屋さんの営業マンが、お客さんの知らないところで、どんなことを考えて、どんな動きをしているのか、それを知るのにうってつけのマンガです。
不動産屋さんがどう考え、どんな動きをするのかを知ることは、不動産投資をするうえで、価格交渉であったり、注意すべきことなどを知ることに繋がります。
不動産投資の勉強を始めている方はすでにご存じの方も多いかと思いますが、
私も読んでみて、面白かったですし、勉強になるところも沢山あったため、今回ご紹介します。
マンガ「正直不動産」を読むと良い理由
マンガ「正直不動産」を読むべきと思った理由は以下です。
- 不動産屋さんの裏側を垣間見れる
- 不動産営業担当者さんの考え方や動き方などの傾向を見ることができる
なぜ、それらを垣間見れると良いのかというと、
不動産投資を始めるにあたり、
不動産屋さんとの関わりは切っても切り離せないからです。
不動産投資を始めた後も関わり続けます。
そのため、不動産屋さんや担当者さんの、立場や傾向を少しでも理解しておくことが、自身の投資用不動産の購入や賃貸付け、管理・運営を上手く円滑に運ぶことができるようになる大きな要素となります。
自身が不動産業界の人でなければ、不動産屋さんや不動産営業担当がどのような活動をしているか、優先順位をどのように考えるのか、といった不動産屋さんの動きについては、ほとんど分かりません。
そこで「正直不動産」です。
不動産屋さんからも、よく取材されている、と評判のこの漫画を読むことで、不動産屋さんについて少しでも掴むことができます。
これだけで全て知った気になって不動産屋さんと話すのは得策ではありませんが、相手がどう考えるのか、考えを巡らせるのか推し量るのにとても参考になります。
たとえば、物件購入時に買い手である自分と売主様、賃貸募集時であればオーナーである自分と入居者さん、それらの間に不動産屋さんが立つ、という状況下において、不動産屋さんはどう動きそうか考えた上でこちらの動き方を考えることができれば、円滑に取引を進めていけます。
そのためにも、まずは、勉強する意味も含めてマンガ「正直不動産」を読んでみましょう。
不動産投資をしている者からみたマンガ「正直不動産」の有用性
不動産投資をしている視点からの有用性を考えると、
やはり営業マンの思考や動きを推し量るのに使える、というところです。
自分が物件を購入するにあたり、価格交渉をするのに不動産営業マンとどうやり取りしたら良いのか。
営業マンの反応や返答から売主様の事情・状況を把握して、どんな話をしたら営業マンも交渉に動いてくれるのか。
そういったところを考えるのに、正直不動産を読んでいて、交渉力のある営業マンはどんな考えをするのかといったことが推測しやすくなります。
正直不動産の主人公は、エリート営業マンで契約をガンガン取って、数字をグングン上げる営業マンです。
契約を取るのにウソもいとわない営業で進めていきます。
しかしある日、ウソを一切つけなくなってしまいます。
お客さんに言わなくても良いことを、言わなければ契約が取れることも話さなければいけないようになってしまいます。
その内容が特に読者の勉強になります。本当はそうなんだ、という内容が分かるようになっています。
建替えに関わる法令や三為、仲介手数料について等も分かりやすく説明されています。
たとえば、実質建て替えができない物件を相場通りに買ってしまうことは大変な高買いになります。
購入金額について大きく影響する法令や物件内容についても勉強になるところがおススメ理由の1つです。
マンガの世界だからではない 実際に似たようなことを体験
実際に自分が不動産屋さんとやり取りした時に、正直不動産にでてきそうなことがありました。
具体的には、道路が届いておらず建替えできない、路地状敷地の幅員が足りてなくて実は建替え不可物件だった、実は建物内で孤独死があった、といったことです。
道路が届いていない物件
道路が届いていない物件、というのは、前面道路が袋小路の物件で、現地の実物は道路になっていました。
道路幅も車で入っていける幅があり、ぱっと見は普通の道路。
内見して、修繕費用を思案して、ローンが想定通りの金額の融資が組めれば購入をと考えていました。
前面道路は私道とのことでしたので、位置指定道路図を不動産屋さんに依頼。
まだ取得していないとのことだったので後程送付してもらうことに。
その日の夕方、役所に行ってきました、と位置指定道路図をメールで取得。
届いた位置指定道路図を見てみると、今回の物件の前面は位置指定の範囲に入っていない模様。
道路図を2度見して、見間違いじゃないかと確認。
やはり、図面上では位置指定が物件前面まで届いていない。
不動産屋さんに電話して、届いていないのではと質問。
すると、そうですかねぇ、古い図面ですからねぇ、と煮え切らない返答。
現地はご覧になった通り道路になっていますけどねぇ、とのこと。
現地は道路でも、法令上、通路扱いなんじゃないか、建替えはできないんじゃないかと質問。
分からないんで役所に聞いてきます、ただ、購入されても建替えはしないんですよね?既存建物を使うんですよね?と言われる始末。
建替えできるかは重要なんで、とだけ返答。
内心、建替えできない土地ならこの金額では買わないし、それに銀行も融資しないんじゃないかなぁと思いました。
そして翌日、役所に聞いてきたとの連絡があり、やはり位置指定は届いていないこと、物件前面は通路扱い、建て替えについては一応やりようがある、とのことでした。
物件前面と位置指定道路部分の間の土地の筆は売主様は持っておらず、近隣の方の所有だったため、万が一所有している方の通行掘削承諾が取れなければ大変なことに。
不動産屋さんは、建て替えはできるといったことを言ってましたが、いまのままでは難アリで事実上不可という状況。
購入価格がそれなりに安ければまだしも、いまの価格ではとてもとても。
しかし不動産屋さんは、問題はない、何が問題なのかといった具合。
もし、不動産屋さんが大丈夫と言うから大丈夫と思ってしまっていたら想定外の大惨事に。
言われるがままに信じ切っては危険と感じた1件でした。
また、不動産屋さんでも、自分が話す担当の人自体は宅建も持っていない営業の人も意外と多くいます。
今回の件は、黙って丸め込んで売りつけようとしたのか定かではないので、よもやもすると、不動産屋さんの担当さんが本当に知らなかったのかもしれません。
宅建を持っているから安心というわけではありませんが、宅建もなければシンプルに知らないのかもしれません。
自分が気を付けなきゃなと思い知らされる1件でした。
路地状部分の幅員不足
路地状敷地の幅員の件は、路地状部分の長さによって、その路地状部分の幅員が2m以上や2.5m以上、3m以上ないと建替えできない、といった制限があります。
不動産屋さんに建替えできると聞いて、金額計算を進めていましたが、ふと気になってネットで路地状の長さと幅員について調査。
路地状の長さにあわせて必要な幅員が今回の物件は不足している模様。
不動産屋さんに幅員が不足しているのではないかと質問。
役所に聞いてくると言われ、連絡を待ち、聞いてきたとの連絡を受けると、幅員不足で建替えできない土地だった、とのこと。
もし本当に購入が進んだ場合、重要事項説明はどうしていたのかなぁと思ったのと、そこまでいって建替えできない物件ですと言うのかなぁと思いました。
建替えできないのでは金額等合わない物件なので、それでは買わないのでキャンセルするわけですが、その場合、売主様も価格交渉を飲んだりと決意を固めたり準備したりで時間もかかったり、こちら側はリフォーム業者さんや銀行に動いてもらうので、皆時間をかけたわりに不動産屋さんの調査不足で土壇場で全てオジャン。皆ただただ時間の無駄で終わっちゃうのになぁと思いました。
もしくは、建替え不可を伏せて、重要事項にも記載せず、勢いで契約するのかなぁとゾッとしました。
孤独死発覚物件
建物内の孤独死の件は、それこそ銀行やリフォーム業者さんに動いてもらい、価格交渉もまとまってというところまでいき、孤独死が発覚しました。
不動産屋さんも知らなかったとのことで、価格交渉の話をしたところで初めて売主様に聞いたとのこと。
いまとなっては、隠さずに私に話してくれて良かったと思いましたが、聞いた瞬間は、ここまでみんな動いてもらってで今さら?と思いました。
不動産屋さんが言うには、発見されるまで1日も経っていない、数時間程度みたいですけど、と、それくらい大丈夫なんじゃ?という空気。
しかし亡くなったのは建物内であるということはハッキリしているとのこと。
私は転進。購入を見送っておきました。
そういうことは売りに出すときに把握して売りに出すものではと思っていて、ネット等に告知事項ありとの記載がなければ、そういうのは無い物件だとばかり思っていたので、こういうこともあるのかと思いました。
もし売主さんが言わなかったら、どうなっていたのか、買った後に知ったらどうなっていたことかとゾッとしました。
もしかしたら、自分がすでに買った物件にそういうことがあって、でも自分は知らされていないだけ、とか、あり得るのではと思ってしまいました。
(正直不動産に影響されすぎかもしれません、、、、)
不動産投資だけでなく自宅の購入・売却などでも有効
これまで不動産投資目線でのお話しをしてきましたが、マンガ「正直不動産」は当然、自宅の売買や賃貸にも有効です。
売却であれば媒介契約についてや三為についてといったことの説明もありますし、
仲介手数料やADについて等、不動産投資を始めようとしている人のみならず、不動産取引をしようとしている人にとっても有効です。
不動産取引を何度もやっているという人は少数派で、多くの方は、沢山知らないことがあって当然です。
そういったことを、マンガで分かりやすく説明しているのが正直不動産です。
不動産投資のみならず、自宅の購入や売却、賃貸の際にも活きてくるマンガである、というのもおススメ理由の1つです。
おわりに
先述の、正直不動産にでてきそうな体験もあり、よくできているマンガだというのが率直な感想です。
不動産投資を始めようとしている方、駆け出しの方は特に、読んでおくべきマンガ、です。
不動産投資を始めようとしている方は、
不動産屋さんとのやり取りをあまりしたことがない、この部屋を借りたとき以来だなぁ、という方ばかりだと思います。
不動産屋さんに連絡すること、不動産屋さんとやり取りすることに、抵抗を感じている人も実は多くいます。
(書籍やブログの読者さんより、その類の質問もよく頂きます)
抵抗を減らすには、抵抗を感じている対象の情報を増やすこと、より詳しく知ることが抵抗を減らす1つの方法です。
不動産屋さんへの連絡・やり取りに抵抗を感じる人は、この「正直不動産」が、抵抗を減らす1つの材料になり得ます。
マンガだとあなどらず読んでみましょう。
その他のブログ等リンク集
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